マウスでそううつ他

この人物のオモテとウラ 藤木直人(俳優・歌手)
ゲンダイネット - 05月25日 10:00)



●ドラマ同様の“迷走”の過去



“ドラマ界きっての艶男アデオス)”とも呼ばれるイケメン俳優の藤木直人(なおひと)(36)が、都内池袋のオープンスペースで、歌手デビュー10周年の記念シングル発売イベントを開いた。



 平日の昼間にもかかわらず、全国から2000人のファンが集まり、イベントは大盛況。その会場で藤木は「挫折とあきらめ……思い描いていたとおりにいかない10年だった」とつぶやいた。大学在学中に映画「花より男子」(95年)で俳優デビューして14年、知名度も右肩上がりの藤木が“挫折とあきらめ”なんていう言葉を漏らすのはなぜか。



 シングル「世界の果て」で歌手デビューした99年にはNHK朝の連続テレビ小説「あすか」などすでに多くのドラマに出演、その後も俳優としての活躍が目立った。しかしロックバンド「BOO(/)WY」の布袋寅泰(47)に憧れ“ギター小僧”にどっぷりつかった高2の夏以来20年、少年の日に思い描いたビッグアーティストの夢を追い続けた。



 父の仕事の関係で岡山、兵庫、横浜、千葉と10歳までに3度も転校を経験。関西なまりでいじめられたことも。勉強も運動もできて社交性にたけた双子の兄に引け目を感じながら育ったとしばしば口にする藤木だが、長嶋茂雄氏の母校でもある千葉県立佐倉高校には、兄が落ちたのに自分が合格。2年時に「ミスター佐倉高校」に選ばれ、モデル雑誌への応募も考えたが、その時は兄に押しとどめられた。



 その後、難関の早大理工学部に進み、在学中から化粧品のCMや役者として、多くの学友とは違う輝きを見せる。



「藤木の公式ファンクラブ名はFBI、『(F)フジキ、(B)ボーットシテテ、(I)イイデスカ』の略称です。天然の“王子”キャラがファンにもよく知られていますが、実はゲームでもスポーツでも人知れずトレーニングを重ねる相当な負けず嫌い。コンプレックスをバネに、努力で思いを遂げてきた」(芸能記者



 学生時代から8年越しの交際を経て、05年には6歳年下の一般女性と結婚。翌年、第1子も誕生したが、プライベート面はあまり公表していない。



 藤木が今主演している松本清張生誕100周年のサスペンスドラマ「夜光の階段」(テレビ朝日系)は、視聴率10%前後を迷走中。藤木が作詞作曲し自身で歌ったドラマ主題歌「CRIME OF LOVE」は、歌手デビュー10周年の記念シングル曲として、6月発売の記念アルバムにも収録、全国ツアーも開始する。完全復活をかけた藤木には当面ボーッとしているヒマはなさそうだ。



日刊ゲンダイ2009年5月22日掲載)



お兄さんってどんなヒトだろう